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国内外の一流メーカー紹介シリーズ③独自路線を貫く技術者魂「リコー」

2025/10/20カメラの基礎知識

ライカ、ニコンに続く第3回は、日本発の老舗メーカー「リコー(RICOH)」をご紹介します。
コピー機やオフィス機器の印象が強いかもしれませんが、実は長年にわたり、独自のカメラ哲学と先進的な技術で多くの写真愛好家に支持されてきた存在。特に「GRシリーズ」は、一度使ったら手放せないと語るフォトグラファーも多い名機です。

 

リコーの歴史 〜多角的技術の中で磨かれたカメラ魂〜

リコーの創業は1936年、当初は感光材料(カメラ用フィルム)の製造会社としてスタートしました。1940年代からはカメラ本体の製造にも着手し、1950年代には「リコーフレックス」などの二眼レフで人気を博します。
1960年代以降、リコーはコンパクトカメラ市場に力を入れ、誰もが手軽に写真を楽しめる製品作りを展開。80〜90年代にはオートフォーカスやズームレンズ搭載などの機能面でも進化を遂げ、「知る人ぞ知る」カメラブランドとしての地位を築いていきました。
また、2007年には老舗ブランド「ペンタックス(PENTAX)」を傘下に迎え、デジタル一眼レフや中判カメラなど、さらに表現の幅を広げています。

 

リコーの代表作「GRシリーズ」の魅力

リコーの代名詞とも言えるのが、高級コンパクトカメラ「GRシリーズ」。
このカメラが放つ唯一無二の魅力は、以下の点に集約されます。

■ スナップシューターの理想形

GRは「日常を最高品質で切り取るための道具」として設計されており、片手での操作性・ポケットに入る携帯性・そしてAPS-Cサイズセンサーによる高画質をすべて兼ね備えています。

■ “空気感”まで写す描写性能

GRシリーズに搭載されるレンズは、単焦点ながら驚異的なシャープさとボケ味のバランスを誇り、開放F2.8でも端から端まで解像度が高いのが特徴。風景・スナップ・ポートレートすべてにおいて高い表現力を持ちます。

■ こだわり抜かれたユーザーインターフェース

無駄を削ぎ落としたシンプルな操作性もGRの大きな魅力。使えば使うほど手に馴染むレイアウトで、「撮る」という行為に集中できるインターフェース設計です。

 

ペンタックスと共に広がる多様なラインナップ

リコーは現在、ペンタックスブランドも擁しながら、次のような多彩な製品展開を行っています。「他社と同じことはしない」という哲学をもちながら、ニッチでも本物志向の製品づくりを大切にしています。

・PENTAX Kシリーズ:堅牢なボディと光学ファインダーにこだわる一眼レフシリーズ。ファンからの支持が根強い。
・PENTAX 645Z:中判デジタルカメラで、広告やファッション撮影などプロ用途にも対応。
・360度カメラ「RICOH THETA」:世界中の映像クリエイターに影響を与えた、全天球カメラの先駆者的存在。

 

リコーを選ぶということ

リコーのカメラには、「使う人の想像力を最大限に活かす」という強い意志が込められています。
スペック競争に走ることなく、本当に必要な機能と描写性能に集中しているからこそ、「写真を撮る」という行為そのものの楽しさを思い出させてくれるメーカーといえるでしょう。