
2026年9月19日から10月4日まで、愛知・名古屋を中心に開催された「第20回アジア競技大会」。アジア各国・地域からトップアスリートが集まり、各会場で熱戦が繰り広げられました。
大会公式サイトにも連日、選手たちの躍動を捉えた写真が公開されました。
カメラマン目線で「アジア大会2026」を振り返ってみましょう。
一瞬の表情を逃せない「陸上競技」
スポーツ撮影の醍醐味が詰まっている競技の一つが陸上です。スタート直前の緊張した表情、ゴールへ向かう選手の力強い姿、記録を確認した瞬間の表情など、短時間の中にも撮影したい場面が次々と訪れます。
今大会の陸上では、男子マラソンの山下一貴選手、女子100mハードルの福部真子選手、男子3000m障害の三浦龍司選手など、日本勢も金メダルを獲得しました。
カメラマンにとって難しいのは、速く動く選手を追いながら「決定的な一瞬」を予測すること。競技そのものだけでなく、ゴール直後の表情まで追い続けることで、その一枚にストーリーが生まれます。
「次の動き」を読む格闘技
柔道やレスリングなどの格闘技は、ほんの一瞬で試合が動きます。
なかでも今大会の柔道では、日本勢が活躍。男子100kg級の増地遼汰朗選手、90kg級の岡田陸選手、60kg級の近藤隼斗選手らが金メダルを獲得しました。
こうした勝負の瞬間を写真に収めるには、ただ選手を追い続けるだけでは不十分です。技を仕掛ける直前の姿勢や視線、相手との距離などから「次に何が起こるのか」を予測し、シャッターを切る必要があります。
そして、カメラマンにとってもう一つ逃したくないのが、勝敗が決まった直後。金メダルを決めて喜びを爆発させる選手、緊張から解放された表情、対戦相手と健闘をたたえ合う姿など、試合中とはまったく違った表情が現れます。
迫力ある技の瞬間と、その直後にあふれ出す感情。その両方を残せるところも、格闘技を撮影する面白さといえるでしょう。
ボールだけを追わない「チーム競技」
サッカーやバレーボールなどでは、ついボールを持つ選手ばかり追いかけてしまいがち。しかし、写真として面白い瞬間はその周囲にもあります。
得点が決まった瞬間に駆け寄る仲間、ベンチから声を上げる選手、試合終了後に抱き合うチームメイト…。
例えば今大会では、なでしこジャパンが金メダルを獲得し、大会3連覇を達成しました。
こうしたチーム競技では、一人の選手を撮るだけでなく、仲間との関係性まで一枚に収めることで、試合の空気感を伝えられます。
メダル以外にも残したい瞬間がある
アジア大会の写真を振り返って改めて感じるのは、スポーツ写真の魅力は「勝者を撮ること」だけではないということ。スタートを待つ緊張感、苦しい場面で踏ん張る姿、競技を終えてホッとした表情、選手同士が健闘をたたえ合う場面などにも、その大会ならではの物語があります。
アジア大会2026で生まれた数々の写真は、「結果」だけでは伝わらないスポーツの魅力を、これからも私たちに伝えてくれるのではないでしょうか。

