
結婚と聞くと、交際を重ね、プロポーズを経て結婚式を迎える流れを思い浮かべる人も多いでしょう。
しかし、結婚に至る理由や夫婦の関係は一つではありません。
「交際0日婚」という経験から、結婚や家族のあり方について考えます。
(※2025年8月20日の朝日新聞の記事を参考にしています)
交際期間だけでは測れない二人の関係
筆者は、世間で「交際0日婚」と呼ばれる形で結婚し、今夏で13年目を迎えます。
その経緯は『嫁へ行くつもりじゃなかった』にも書かれていますが、結婚した当初は周囲からなかなか理解されなかったそうです。
恋愛感情がない相手と結婚すること自体を疑問視する声もありました。
確かに、結婚と恋愛は一続きのものだと考えていると、「交際せずに結婚する」という選択には驚くかもしれません。
私も結婚準備と聞けば、交際中の二人が結婚式や前撮りについて相談する光景を自然と思い浮かべます。
しかし、長く交際すれば必ず幸せな夫婦になるとも、交際期間が短ければうまくいかないとも言い切れません。
結婚までの期間だけで、その後の二人の関係を判断するのは難しいのだと感じます。
暮らしを支え合う「家族」という選択
筆者はもともと、個人の自由を制限するように感じられる家族という制度に抵抗があり、生涯独身でいるつもりだったといいます。
ところが、最小単位の新しい家族をつくることで、望む暮らしを実現できるという提案を受け、結婚を選択しました。
現在は共同で生計を管理し、それぞれ遺言を作成し、お互いの健康を気遣いながら生活しています。
筆者にとって配偶者は、恋愛の延長というより、人生を一緒に進む心強い存在になっていることが伝わってきます。
また、周囲にも見合いや婚活など、さまざまな経緯から法律婚や事実婚を選んだ夫婦がいるそうです。
結婚式やフォトウェディング、記念写真など結婚を形に残す方法が人によって異なるように、家族になるまでの道のりも一組ずつ違ってよいのではないでしょうか。
「二人らしさ」を残す結婚準備があってもいい
2024年の映画『帰ってきた あぶない刑事』では、引退したタカとユージが男性同士で生活する姿が描かれました。
二人の関係について「これを愛と言うのなら、そうかもしれない」とする場面も話題になりました。
筆者は自分たち夫婦についても、それに近い関係だと表現しています。
同時に、異性同士では築ける法的な関係を同性同士では選べないことに疑問を持ち、公益社団法人「Marriage For All Japan 結婚の自由をすべての人に」の活動を支援しています。
ここから感じるのは、家族やパートナーの形を一つの型だけで考えなくてもよいということです。
結婚準備についても同じかもしれません。
結婚式をする、前撮りやロケーション撮影をする、フォトウェディングで記念を残すなど、何を大切にするかは二人で決めるものです。
「一般的にはこうする」という基準より、自分たちがどのような関係を築き、何を記念として残したいのかを考えることのほうが大切に思えます。
結婚は二人でつくる新しい家族のスタート
筆者は、恋愛の相手を結婚相手にしていたら長続きしなかっただろうと振り返ります。
そして、血縁ではない相手の中から、共に生き、最期を看取られたいと思える人を自分で選び、新しい家族を築くことを望んでいます。
結婚には恋愛、友情、信頼、生活の協力など、さまざまな関係性があるのかもしれません。
結婚式や前撮りの写真を見ると華やかな一日に目が向きますが、その先には二人の日常が続いていきます。
だからこそ結婚準備では、衣装や撮影場所を決めることと同じくらい、「これからどんな二人でいたいのか」を話す時間も大切なのではないでしょうか。
決まった正解を探すのではなく、二人にとって納得できる家族の形を選ぶことが、その人たちらしい結婚の始まりになるのだと思います。

